
リーマン・ブラザーズの破綻をはじめとした金融危機は、過去50年来最悪の状況だと書かれています。50年来、なんて一世代前の話なのだから、現実的にはほとんど今までない状況が起こっているというわけですね。
リーマンだけでなく、メリルリンチやAIGなど、金融に詳しくない私でも知っているような大企業がいかに瀕死の状況に瀕しているかは連日目の当たりにしますが、バブルの頃にはあまりフォーカスされず、それがはじけてから右往左往する、どうしようもなくなってからメディアが騒ぎ立てるという様子を見て、私が大学生の頃に日本で起きた不動産バブルと何も変わっていないなと感じました。
もちろん、それを予測していた方も大勢いるとは思いますが、問題は「直接利害のないその他多数の人々の中に生まれる不安」だと思います。
それが社会全体の空気を形成していくわけだし、そこに実際の危機が訪れることでさらに大きな影響として生活に跳ね返るということですね。今はあくまでも「アメリカはかなりやばい」くらいで、本格的な大波の到来に日本全体が飲み込まれる前段階だというように感じます。昨日みのもんたがおばちゃん相手に「リーマンショックとは?」とかやってましたから。
日本はどう対処するか、ということに問題に対し信頼できる元バンカーの方は『アメリカ追随でずっと来てしまった日本は政治に対する「骨」がない。』といっていました。日本が本来誇るべきものづくりの力などを政治がないがしろにし、アメリカ主導の政策に終始した結果、骨抜きになっているというのがその方の見解でした。
バブルの崩壊を経験し、頑張ってきた日本にとって、太平洋を渡ってきている「津波」を乗り越える正念場なんですね。しかし舵取りを任せる人がいるのかどうか、個人的に見る限りではなんとも不安といわざるを得ません。